屋根をじっくり見つめることはそれほどありません。屋根は新築から1年中自然の中にさらされている状態です。紫外線を含む太陽光に照らされ、台風などの強風に吹かれ、雨に打たれています。確実に屋根は劣化しているだけに、修理が必要となるトラブルが発症することもあります。しかし、屋根の修理については大部分の方は知識がありません。今回は屋根修理について、目安となる費用の相場を紹介します。
3種類の屋根のタイプ
日本の住宅の屋根に使われている素材は、大別すると、瓦・スレート・金属の3種類です。それぞれに利点があり、特徴もあって屋根修理の方法も異なります。
屋根には耐用年数がある
屋根には修理の目途となる、標準的な耐用年数があります。瓦屋根の耐用年数は60年～80年です。ガルバリウム鋼板の屋根は25年～30年程度と言われています。トタン屋根の耐用年数は10年～20年で、スレート材やセメント材の耐用年数は20年～30年程度です。このような耐用年数は屋根の修理を検討する際に目安となる時期です。
屋根修理には足場費用がかかる
大部分の屋根修理は足場を組んで工事する関係から、足場費用が必要になります。足場代の相場は1m²あたり700円～1,000円で、住宅の大きさによりますが、標準的な足場の費用相場は200,000円前後です。
なお、今回は標準的な住宅の大きさとなる30坪程度、2階建てを想定して、屋根修理を行った場合の費用相場です。実際には個々の建物特有の条件があり異なってきます。個々の物件ごとに相談が必要なのです。
瓦屋根の修理相場
最初に日本の瓦、和瓦の修理相場を紹介します、瓦は強く耐久性に優れ、耐用年数も長く50年以上持つといわれています。しかし、木の枝などが当たりひび割れることもあり、地震の揺れで瓦がズレることもあります。さらに、築後10年を過ぎるころから屋根の頂上の棟を固めている漆喰の劣化が見られるのです。そのため、最近では、あまり主流ではなくなってきましたが、それでもまだ人気のある屋根です。
瓦屋根の部分修理
瓦屋根の部分修理の相場は、瓦1枚当たり 3,000円～4,000円です。壊れたり割れたりした瓦を新しい瓦に取り替えますが、壊れた瓦が1枚でも、周囲の瓦5枚～10枚程度を一度外して交換を行います。部分修理でも工事費が入り、実際には100,000円位からになります。
屋根の頂上部分に当たる棟の漆喰（しっくい）補修は、1m当たり3,000円～4,000円が目安です。漆喰は瓦より耐用年数が短く、漆喰が劣化し剥れ落ちると、瓦のズレや落下が起きることもあり、雨漏りの恐れもあります。
瓦屋根の葺き替え
屋根の瓦すべてを取り換える「葺き替え」の費用相場は、屋根の大きさや使用する屋根の種類で違ってきますが、1棟当たり100万円～300万円です。葺き替えは瓦だけでなく、防水シートの交換や野地板の修理など、全面的な屋根のリフォームです。葺き替えでは古い屋根材の処分費用も発生します。また、瓦屋根の葺き替えに際し、瓦屋根からガルバリウム鋼板のように軽量な屋根材を選ぶことも可能となっています。
スレート屋根・金属屋根の修理相場
瓦屋根に続き需要が多い屋根材はスレートです。スレートには種類があり、現在市場に出回っているのは「化粧スレート」又は「人造スレート」といわれる、セメントに繊維素材を混ぜて板状に加工したものです。スレートは経年変化で割れたり、反ったりしやすく定期的な塗装が必要になります。
また、最近人気になっている金属屋根の素材が「ガルバリウム鋼板」です。従来の金属製屋根はトタンが主力でしたが、最近は断然ガルバリウム鋼材の需要が増えています。ガルバリウム鋼板は耐食性や耐熱性が優れ、耐用年数も20年以上です。
スレート屋根・金属屋根の塗装
屋根の塗装工事の費用相場は、一般的な2階建て住宅で400,000円～600,000万円です。塗装は使用する塗料によって費用が違ってきます。現在主に使用される塗料がシリコン塗料とフッ素塗料です。
シリコン塗料はシリコンが主成分で、費用と耐久性のバランスがよいスタンダードな塗料です。光沢があり汚れにも強く耐久性もあって、費用相場は1㎡あたり2,000円～3,500円前後、耐用年数は5～8年ほどあり、コストパフォーマンスに優れています。
フッ素塗料は汚れを弾きやすく、紫外線にも強く、耐久性も高い点が特徴です。費用相場は、1㎡あたり4,000円～5,000円前後ですが、耐用年数は7年～10年程持ちます。
カバー工法
スレート屋根・金属屋根は屋根を葺き替えする代わりに、全面的な屋根リフォームの方法として、現在ある屋根材の上に防水材を被せ、新しい屋根を重ねて施工するカバー工法があります。
最近はスレート屋根や金属屋根について、カバー工法が主流になってきました。カバー工法は、住宅1棟で80万円～120万円が相場で、既存の屋根材を処分する費用がかからない面もメリットです。ただし、カバー工法は屋根の重量が増すことから、家の構造によっては耐震構造上、選択できない場合もあります。事前に施工業者に確認してもらいましょう。
まとめ
屋根修理の相場となる価格を紹介しました。実際の屋根修理については、瓦葺きやスレート屋根など、屋根の種類や大きさなどで費用が変わってきます。また、地域によって住環境や経済状況が異なり、屋根修理の費用は変わってくるのです。しかし、相場を理解しておけば、まれに存在する法外な金額を請求する業者への対抗もできます。
「株式会社はおぷらす」は、石川県白山市にある屋根修理や外壁リフォーム工事を請け負う工務店です。いろいろな屋根修理を適正価格で承ります。屋根修理は実績や経験が重要です。当社は多くの経験を積んだ屋根修理のプロによる安心感のある施工を目指しております。
頻繁に来襲する台風や地震などの自然災害などが引き起こした屋根の破損を放置していると、住宅の建物自体が壊れてしまう危険性も高くなります。屋根など住宅に不具合がある場合はお気軽に当社へご相談ください。
